障がい者採用

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オフィスのデスクで、音声認識アプリを起動したタブレットを使い、キーボードを打ちながら同僚と笑顔で会話をする社員の写真

JR東日本の「人」を支える仕事。

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もともと旅行が好きで、観光業やインフラなど「地域振興に関わる仕事がしたい」という想いがあったことと、「障がいがあっても働きやすい環境があるか」を重視していたことから、JR東日本へ入社。人事ユニットの一員として採用・教育業務を担当しながら、多様性・公平性・包括性を推進するDEIの仕事にも積極的に取り組んでいる。

障がいの種類・特徴

聴覚障がい(2級)。両感音性難聴、両耳とも100㏈前後。補聴器を着用しても聞き分けができないため、普段から補聴器を外して生活している。第一言語は手話。声を出すことも苦手なため、職場でのコミュニケーションは文字でのやりとりで行っている(相手の声を文字にして表示する音声認識アプリや、各種PCソフト、議事録などの文字媒体を活用)。

キャリア

  1. 2020 新卒採用で入社

    横浜支社 総務部人事課に配属 教育業務を担当

  2. 2024 入社5年目

    育児休職(約1年)

  3. 2025 入社6年目

    横浜支社 企画総務部 人事ユニット採用・教育業務を担当

現在の業務内容・職場環境

採用・教育担当として、人と向き合う日々。

現在入社6年目、横浜支社 企画総務部 人事ユニットで採用・教育担当として仕事をしています。採用と教育は地続きの仕事ですが、採用業務では、本社・首都圏本部から共有された面接スケジュールをもとに面接官を調整したり、高校・大学を訪問して企業説明会を実施したりするのが仕事です。将来のJR東日本を支えてくれる人と出会う仕事なので、責任とやりがいを感じています。教育業務の方では、内定者イベントや新入社員研修といった各種研修の日程・参加者調整、時にはイベント自体の実施運営も担当します。特に横浜支社エリアの内定者イベントは上司と私の二人が中心となって取り組んだのですが、「どうやったら当社を魅力的に感じてもらえるだろう」と考えるのは、自分のアイデアがイベントの内容に直結する面白さがあります。これまで、内定者同士で打ち解けてもらうための街歩き企画や、働く姿をイメージしてもらうための駅の見学企画などを立案しました。自分なりにイベントや研修の目的を考え、参加者に到達してほしい姿を想像しながらプログラムを作るのですが、準備期間を経て当日を無事に終えられた時は、とても達成感がありますね。

何気ない共有が、安心感につながる。

仕事をする上で、心理的安全性は非常に大切です。私は聴覚障がいがあり耳が全く聞こえないため、例えば職場に何か放送が流れたとしても、そもそも案内が流れたこと自体に気づけません。聴覚障がいは情報障がいでもあるんです。そんな時、自分が気づかなかった情報を周りにいる社員のみなさんが教えてくれると助かりますし、安心します。聴覚障がい者の困難でよく言われるのが人とのコミュニケーション、人間関係の構築です。私は周囲の会話が聞こえないため、一緒に働くメンバーの様子や雰囲気を声色などから感じ取ること、察することができません。そのことを上司に相談したところ、仕事の合間の立ち話などで「今チームはこんな雰囲気だよ」と時々教えてくれたりして。そういう何気ないことを共有してもらえると「自分も置いてきぼりにされていないんだな」と安心します。他にも、会議の場で定期的に「何か意見はある?」と声をかけてくれたり、文字での情報把握を待っていてくれるのも、とても助かっています。

もちろん周囲の助けを借りるだけではなく、業務の中では、自分ができることを全うすることもお互いの信頼関係を築くためには重要だと考えています。業務上のきめ細やかな報連相といった毎日の積み重ねが、互いの信頼関係や安心して働ける職場環境につながっていくと感じています。

ある日の働き方

  1. 出社。メールチェックなど
  2. 担当者ミーティング
  3. 昼食(たまに外食ランチをするのが楽しみです)
  4. 企業説明会で大学訪問
  5. 出先のカフェやステーションブースなどでテレワーク
  6. そのまま退勤

自身の障がいと働き方

音声認識アプリは、なくてはならない存在。

普段の仕事では音声認識アプリを使ってコミュニケーションしています。相手の話す声をアプリが認識し、文字として表示してくれるものなんですが、私にとっては本当になくてはならないものです。ただ、誤変換もよくあって。例えば社内では「モビリティ・サービスユニット」という部署のことを「モビサ」、横浜駅のことを「ハマ」と略して言ったりするのですが、そういった社内用語や専門用語はうまく変換されないことが多いので、会話のズレが起きないように確認しながら使うのが必須なんですね。話しながら一緒にアプリを見て、自分の発言が正しく表示されているか確認しつつ会話を進めてくれる人もいます。耳が聞こえない状態で音声言語がメインのコミュニティに属するということは、一生涯付き合っていくハンディキャップなので、今もそういった困難と闘っている最中です。

ならではの視点が、意識や環境を変えていく。

このように職場では書記日本語(書記言語または文字化された日本語)でやりとりしているんですが、私の第一言語は手話なので、新しく部署に異動してきた方には手話での自己紹介動画をお送りしています。手話で話している瞬間が最も自分らしい姿だと感じていて、それを知っていただけたらという想いで始めました。手話で「おはよう」「おつかれさま」といった挨拶をしてくれる人も増えた気がします。時々、社内の他の部署や駅などから「聴覚障がいについて学びたい」という相談があって、手話講座をしにいくこともあります。また社内には「聴覚障がいについてもっと知ってもらおう」という目的のWEBサイトがあり、私はそこで手話動画を公開しているのですが、それを見てくれたある部署が「一緒に何か勉強会をやりませんか」と声をかけてくれたこともありました。「社員向けの難聴体験はどうでしょう?」という私のアイデアに反応してくれて、コンビニへ買い物に来た難聴のお客さま役と店員役という設定で研修を行ったんです。大音量の音楽が流れるヘッドホンをつけた擬似難聴状態で「レジ袋はどうされますか?」と言われても、聞こえないしわからない。でも指差しシートがあるとわかるよね。などといった学びにつながる研修をその部署の人たちと一緒に実施することができて。他にも、例えば「難聴のお客さまはどういうお困りごとがあるだろうか?」と聞かれることもよくあります。自分の視点が、駅での掲示物の改善につながったことがあったのですが、それはうれしかったですね。

今後の目標・メッセージ

微笑みながら真っ直ぐ前を見る社員の写真

「障がいを理由にキャリアを狭めてほしくない」

年に一度、上司と話す面談の場で「障がいを理由にキャリアを狭めてほしくない」と言ってもらったことはとても印象に残っています。もちろん障がいによって物理的に厳しい作業などはあるのですが、そういった制限がある分野を除けば、自分がやりたいことに挑戦できる環境はあると感じています。JR東日本は話をよく聞いてくれる会社ですし、チャレンジ次第で道がひらける環境があります。私自身は上司や同僚に恵まれていてさまざまな配慮のもとで働けていますが、これからの目標として、障がいへの理解を会社全体に広げられたらと考えていて。例えば「全社的な仕組みとして、手話通訳の方を会議の場に派遣する制度があったらどうだろう」「こんな機器が導入されたら助かる人がいるかもしれない」など、思いつくことが色々あるんです。

DEIを全社に、世の中に。

障がい理解の浸透と合わせて、ゆくゆくは今担当している人事業務も本社でやってみたいと考えています。実は、私はもともと学校の先生を目指していたのですが、その時から人的資源というものがとても大切だと感じていました。今後、JR東日本全体の「人」を支える仕事をするのが目標です。そして、人を支える仕事にはDEI(Diversity=多様性、Equity=公平性、Inclusion=包括性)の視点が大切です。ただDEIって、自分の周囲に当事者がいないとなかなか意識しづらい部分があると思うんですね。以前私が受けた研修でも「差別は悪意からではなく、無知・無関心・無理解から生まれる」という言葉を聞き、とても印象に残りました。当事者がどんどん前に出ていくことで、例えば「〇〇さんのような人もいるんだ」と知るきっかけになったらいいなと思うんです。それに、障がいの有無に関わらず、みんなどこかに生きづらさを抱えているものだとも感じていて。DEIが広まることで、誰もが持っている「マイノリティの部分」が救われる、生きやすくなるといいですよね。JR東日本は大きな会社ですから、社員一人ひとりの意識が変われば、いつか社会を変えていくことにも貢献できると思っています。

わたしらしい働き方のヒント

音声認識アプリを起動したタブレットの写真

入社当初から使っている音声認識アプリ

私にとっては本当に欠かせないものです。ただ、これがコミュニケーションのすべてにならないように気をつけています。とても便利なものですが、会話中は発言の度にアプリを経由するので、相手の温度感が今ひとつ伝わってこない時もあるんですね。ずっとタブレットを見るのではなく、相手の顔を見ながら使うなど、よりよいコミュニケーションを意識しています。

ともに働く仲間の声 現部署の上司

周囲を支え、牽引してくれる存在。

私にとっては職場のバディであるとともに、部署に欠かせない存在でもあります。子育てをしながら、限られた時間で細かな情報整理や資料作成を仕上げるその速さと正確性は驚くほど。たとえ障がいがあろうとも、できることをできる時にやる姿勢は、みんなの刺激になっています。また、相手の表情を読むことが得意で、調子の悪い同僚がいたりするとすぐ気づくのですが、周囲にとっては救いになっています。今後はさまざまな部署に挑戦してもらい、ぜひ仕事の幅を広げていってほしいです。これからも一緒にDEI推進の仕事ができたら嬉しいですね。本当に少しずつですが、自分自身、手話を勉強するようになって。私も、影響を受けている一人なんです。